投資詐欺で逮捕されたら

投資詐欺で逮捕されたら

投資詐欺で逮捕された場合、犯行の手口や被害額によっては、重い判決が予想されるため、不安に感じる方も多いでしょう。

普通に生活している人が「元本保証」「必ず儲かる」「あなただけにご紹介」などと言葉巧みに勧誘され、その誘惑に負けてお金を出した場合、実際には儲けどころか元金の大半が戻ってこず、勧誘したとされる者に連絡を取ろうとしても、行方をくらませているといった、「投資詐欺」の被害は後を絶たない状況が続いています。

投資詐欺はさまざまな方法で行われ、その手口も巧妙になってきており、被害者には高齢者が多いといわれています。

そこで以下では、投資詐欺とは、主な投資詐欺、詐欺罪の刑罰、よくある事例などについて説明します。

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目次

投資詐欺とは

投資詐欺とは、架空の投資話や高配当、元本保証などの虚偽の内容で勧誘し、金銭等をだまし取ろうとする行為全般のことをいいます。

投資詐欺の犯人は、資産家や投資家、有名人、外国の軍人、医師、パイロットなど、さまざまな身分を装います。そして、各種SNS、インターネット、マッチングアプリ、チャットアプリなどを利用して、投資グループへの参加や異性との出会いを装って勧誘します。

主な投資詐欺

以下では、主な投資詐欺の種類について説明します。

SNS型投資詐欺

SNS型投資詐欺とは、SNSなどを通じて実際に会うことなくやり取りを重ね、信頼関係を築いたうえで、「投資すれば利益が得られる」と誤信させ、投資アプリなどに誘導して架空の投資を継続させる手口です。犯人は、投資金利益の出金手数料などの名目で金銭をだまし取ります。

SNS型ロマンス詐欺

SNS型ロマンス詐欺とは、SNSなどを通じて実際に会うことなくやり取りを重ね、恋愛感情や親近感を抱かせたうえで、「特別な投資がある」などと持ちかけて投資に誘導し、投資金出金手数料などの名目で金銭をだまし取る投資詐欺の一種です。

また、恋愛感情を利用して架空の事情(病気、事故、戦争など)を語り、交際継続を装って生活費や医療費、渡航費などを請求し、金銭を詐取するケースも含まれます。

劇場型投資詐欺

劇場型投資詐欺とは、複数の関係者が役割を分担し、あたかも信頼できる取引が存在するかのように装って消費者を信用させ、架空の商品や権利を購入させて金銭をだまし取る投資詐欺の一種です。

例えば、「特定の販売業者から商品を購入すれば、別の業者がより高い金額で買い取る」などと繰り返し勧誘し、有利な取引に見せかけて契約を結ばせる手口が典型です。

名義貸し型投資詐欺

名義貸し型投資詐欺とは、株式や債券などの金融商品を購入するために名義の貸し出しを依頼し、それに応じた人を後に違法行為の当事者に仕立て上げ、「名義貸しは違法だ」などと脅して、被害の解決金などの名目で金銭をだまし取る投資詐欺の一種です。

被害回復型投資詐欺

被害回復型投資詐欺とは、過去に投資詐欺の被害に遭った人に対して、損失を取り戻せるような話を持ちかけ、被害回復の条件として、手数料の支払いや別の投資商品の購入を求め、金銭をだまし取るものをいいます。

情報商材型投資詐欺

情報商材型投資詐欺とは、インターネット等を通じて、投資や副業に関するマニュアルを「高収入を得られる」、「秘密の情報」、「確実に儲かる」などとうたって販売し、金銭をだまし取るものをいいます。

公的機関装い型投資詐欺

公的機関装い型投資詐欺とは、金融庁や警察等の公的機関を装い、振り込め詐欺の救済の手続きをしたいと称したり、法令違反行為があったと装ったりして、解決金名目を理由に、金銭をだまし取るものをいいます。

ポンジ・スキーム型投資詐欺

ポンジ・スキーム型投資詐欺とは、実際には出資金を運用せず、後から参加した別の出資者の資金を配当金と偽って横流しするにもかかわらず、出資金を運用して高い配当金を支払う旨嘘をついて、金銭をだまし取るものをいいます。

詐欺罪の刑罰

詐欺罪に科される刑罰は、以下のとおりです。

罪名刑罰
詐欺罪10年以下の拘禁刑

よくある事例

投資詐欺でよくある事例は、以下のとおりです。

ただし、以下の事例は、あくまでも代表的な手口の一例にすぎない点にご注意ください。

SNS型投資詐欺のケース

SNS型投資詐欺は、インターネットやSNS上に著名人の名前や写真を悪用した虚偽の投資広告を掲載し、「必ず儲かる」「確実に利益が出る」といったメッセージを送って、SNSに誘導するところから始まります。

その後、投資に関するやり取りを重ねて信頼を得たうえで、指定した口座に金銭を振り込ませます。さらに、アプリやサイト上に虚偽の利益表示を行って安心感を与え、架空の投資を継続させながら、「投資金」や「手数料」などの名目で金銭を振り込ませて詐取する手口です。

SNS型ロマンス詐欺のケース

SNS型ロマンス詐欺には、主に2つの手口があります。

1つ目は、マッチングアプリやSNSで知り合い、恋愛感情や親近感を抱かせるようなメッセージを送り、親密な関係を築いたうえで、「特別な投資がある」「結婚資金を貯めるために暗号資産に投資しよう」などと持ちかけ、投資サイトに誘導します。そして、投資金出金手数料などの名目で、指定した口座に金銭を振り込ませて詐取する手口です。

2つ目は、同様にマッチングアプリやSNSで知り合った相手に、戦争や病気などの身の上話を語って同情心を引き出し、「生活費や医療費が足りない」「会いに行くために渡航費が必要」などと嘘をつきます。そして、交際の継続を前提とした名目で、指定口座に金銭を振り込ませて詐取する手口です。

劇場型投資詐欺のケース

劇場型投資詐欺は、販売業者Xの社員を名乗り、株式や社債などの購入を持ちかけた後、別の販売業者Yの社員を名乗る者が、「当該銘柄を購入すれば、購入額を上回る金額で買い取る」などと購入を勧め、販売業者Yに転売すれば利益が得られるものと信じた者に、販売業者Xから架空の商品を購入させて、金銭を詐取する手口です。

悪質業者の一味が別々の登場人物を演じることから、「劇場型」と呼ばれる手口です。

名義貸し型投資詐欺のケース

名義貸し型投資詐欺は、「株式や債券などの金融商品を購入したいので、あなたの口座を使わせてほしい。手数料は支払います」と持ちかけ、名義の貸し出しを依頼するところから始まります。

これに応じた人に対して、後日、別の人物(または行政当局を名乗る者)が「名義貸しという違法行為を行ったため訴える」「違法行為を免れるには解決金が必要だ」などと脅し、現金をレターパックや宅配便で送らせたり、指定口座に振り込ませたりして金銭を詐取する手口です。

被害回復型投資詐欺のケース

被害回復型投資詐欺は、過去に未公開株などの投資で被害に遭った人に対して、「現在、集団訴訟を準備しています。あなたも参加すれば損失を取り戻せます」と持ちかけるところから始まります。

そのうえで、「訴訟には準備費用がかかるため、手数料が必要です」などと嘘をつき、手数料を支払えば訴訟に参加でき、被害回復が可能だと信じ込ませます。こうして、手数料の名目で指定口座に金銭を振り込ませて詐取する手口です。

ポンジ・スキーム型投資詐欺のケース

ポンジ・スキーム型投資詐欺は、「元本保証」「高利回り」などとうたい、出資金を運用して高い配当が得られると偽って資金を集める手口です。しかし実際には出資金を運用せず、後から参加した出資者の資金を、先に参加した出資者への「配当金」と偽って流用するという仕組みを繰り返し、金銭を詐取します。これは典型的な投資詐欺の一つとされています。

なお、投資詐欺の多くはこの「ポンジ・スキーム」と呼ばれる手法で行われており、その名称はアメリカの詐欺師チャールズ・ポンジに由来しています。

ポンジ・スキーム」の事例には、FXや暗号資産(仮想通貨)、太陽光発電、不動産投資、海外投資、私募ファンド、プライベートバンク、カジノコインリース、非上場株(未公開株)、和牛オーナーなどがあり、その時代ごとの話題性を利用して詐欺事件が発生しています。

まとめ

投資詐欺で逮捕された場合、不安や疑問を抱える方も多いでしょう。被疑者の早期釈放や不起訴を目指すためには、できるだけ早く弁護士に相談することが重要です。

弁護士は、事件の内容に応じた最適な戦略を立て、捜査機関や裁判所に対して適切に働きかけます。経験豊富な弁護士であれば、起訴・不起訴の見通しについても具体的な助言が可能で、被疑者に有利な結果が得られる可能性が高まります。投資詐欺でお困りの際は、ぜひ当事務所にご相談ください。

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