最近、ニュースやSNSなどで話題になることの多い「大麻グミ」ですが、これを摂取することで罪に問われるリスクはあるのでしょうか。
「安心安全」「合法」などを謳い文句とする大麻グミであっても、違法な成分が含まれている可能性は否定できません。
実際、大麻グミの所持や販売によって逮捕されたというニュースは数多く報道されています。また、逮捕に至らないケースでも大麻グミの摂取で救急搬送されたり、体調不良に陥ったりする事例は少なくありません。
大麻グミの摂取には、逮捕・健康被害のリスクがあることを理解しておくべきです。
この記事では、大麻グミの違法性と、実際に罪に問われるリスクについてわかりやすく解説します。
大麻グミとは
大麻グミとは、従来から規制対象とされていた大麻の違法成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)に似た成分である、HHCH(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)やHHCP(ヘキサヒドロカンナビホロール)などを主成分とするグミのことです。
かつて、大麻グミは、合法なものとしてインターネット通販や量販店などで販売されていました。
しかし、2023年11月に大麻グミを摂取した人が救急搬送される事例が相次ぎ、同年12月にHHCHが、翌年1月にHHCPが医薬品医療機器等法における指定薬物に指定されました。
指定薬物については、所持や使用などが全面的に禁止されています。そのため、現在では、過去に流通した大麻グミの大半が違法なものとなっています。
大麻グミを規制する法律
大麻グミの使用や所持については、その成分にTHCが含まれる場合には麻薬及び向精神薬取締法が適用され、HHCHやHHCPなどの指定薬物が含まれる場合には医薬品医療機器等法が適用されます。
THCを含む大麻グミ(麻薬及び向精神薬取締法)
THCを含む大麻グミの罰則は、次のとおりです。
| 所持・使用・譲渡・譲受 | 7年以下の拘禁刑(66条1項) |
| 営利目的の所持・譲渡・譲受 | 1年以上10年以下の拘禁刑または情状により1年以上10年以下の拘禁刑および300万円以下の罰金(66条2項) |
| 輸入・輸出・製造 | 1年以上10年以下の拘禁刑(65条1項1号) |
| 営利目的の輸入・輸出・製造 | 1年以上の有期拘禁刑 または情状により1年以上の有期拘禁刑および500万円以下の罰金(65条2項) |
従来、大麻の使用は処罰対象とされていませんでした。
しかし、令和5年12月の大麻取締法、麻薬及び向精神薬取締法の改正により、大麻の使用・所持等はすべて麻薬及び向精神薬取締法による規制対象となりました。
その結果、従来は処罰対象とされていなかった大麻の使用罪も処罰の対象となり、大麻所持罪についても従来より重く処罰されるようになっています。
指定薬物を含む大麻グミ(医薬品医療機器等法)
| 指定薬物の製造・輸入・販売・授与・所持・購入・譲受・使用 | 3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはこれらの併科(84条28号) |
| 業として指定薬物を製造・輸入・販売・授与・所持 | 5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、またはこれらの併科(83条の9) |
現在、大麻グミの成分の多くは指定薬物に指定されており、医薬品医療機器等法による規制対象となっています。
違法と認識していなかった場合はどうなる?
「合法だと思っていた」「食べても大丈夫と言われた」といった言い訳は、警察や検察での取り調べでは基本的に通用しません。
薬物事件では、対象が明確に違法なものであるとの認識がなくても、「何らかの怪しい成分が含まれているかもしれない」と認識していれば、いわゆる未必の故意が認められ、犯罪が成立する可能性があります。
大麻グミについては、違法薬物を摂取した際の高揚感に近い感覚を得る目的で摂取されるケースが少なくありません。そのため、大麻グミを摂取した以上、「何の問題もない普通のグミだと思った」といった弁解は受け入れられにくいといえます。
たとえ「大麻」であるとの認識がなくても、「精神に何らかの影響を与える怪しい成分が含まれている」と認識していれば、未必の故意が認められる可能性があります。
かつては、大麻グミに関連して逮捕されても、不起訴となる事例が多く見られました。
しかし現在では、法改正や指定薬物への指定により、大麻グミは厳格な法規制の対象となっています。
そのため、明確に違法だと認識していなかったとしても、処罰を免れることは難しいといえます。
まとめ
現在、大麻グミの多くは厳格な法規制の対象となっています。「合法」「安全」といった表示を安易に信用すると、結果として重い処罰を受けるおそれがあります。軽い気持ちで大麻グミに手を出すことは避けるべきです。
薬物事件の疑いをかけられてお困りの方は、できるだけ早く弁護士に相談・依頼することをおすすめします。
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