刑事事件
2026/07/09

窃盗事件で不起訴になるケースとは|初犯・示談・前科との関係を弁護士が解説

はじめに

窃盗事件で警察から連絡を受けた方や、ご家族から、
  • 初犯なら不起訴になりますか。
  • 前科は付きますか。
  • 示談をすれば不起訴になりますか。
  • どのような場合に起訴されるのでしょうか。
というご相談を受けることがあります。
窃盗事件では、すべての事件が起訴されるわけではありません。
実際には、検察官が様々な事情を総合的に考慮し、不起訴とするケースも少なくありません。
本記事では、窃盗事件において不起訴となるケースや、実務上重視される事情について解説します。
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不起訴とは

不起訴とは、検察官が刑事裁判を起こさない処分をいいます。
不起訴となった場合には、
  • 刑事裁判は行われません。
  • 刑事罰は科されません。
  • 前科は付きません。
そのため、多くの方にとって、不起訴処分を目指すことが重要な目標となります。

窃盗事件で不起訴となる理由

不起訴にもいくつか種類があります。

嫌疑なし

犯罪事実が認められない場合です。
例えば、
  • 犯人ではなかった
  • 誤認逮捕だった
などのケースです。

嫌疑不十分

犯罪を立証する証拠が十分ではない場合です。
例えば、
  • 防犯カメラ映像が不鮮明
  • 証拠が十分ではない
  • 関係者の供述に食い違いがある
などが考えられます。

起訴猶予

実務上、最も問題となるのがこの類型です。
犯罪事実は認められるものの、
  • 被害回復
  • 示談
  • 前科前歴
  • 更生環境
などを考慮し、検察官が起訴を見送る処分です。

初犯は有利になるのか

初犯であることは、有利な事情の一つです。
もっとも、 「初犯だから不起訴」 という単純なものではありません。
例えば、
  • 被害額
  • 被害件数
  • 犯行態様
  • 示談状況
なども総合的に考慮されます。

示談はどのくらい重要なのか

窃盗事件では、示談が重要な意味を持つことがあります。
特に、
  • 被害弁償
  • 被害者の処罰感情
  • 被害回復
は、検察官が処分を判断する際の重要な事情となることがあります。
もっとも、 示談が成立すれば必ず不起訴になるわけではありません。

前科前歴がある場合

前科前歴の有無も重要です。

初犯の場合

比較的有利な事情として考慮されます。

同種前科がある場合

過去にも窃盗事件を起こしている場合には、慎重な判断となる可能性があります。

常習性がある場合

複数回にわたり窃盗を繰り返している場合には、起訴される可能性が高まることがあります。

実務上重視される事情

検察官は、
  • 被害額
  • 被害件数
  • 示談成立
  • 被害弁償
  • 前科前歴
  • 生活状況
  • 家族の支援
  • 再犯防止策
などを総合的に判断します。
そのため、一つの事情だけで不起訴かどうかが決まるわけではありません。

やってはいけない行動

不起訴を目指す上で、次のような行動は避けるべきです。

被害店舗へ直接謝罪する

自己判断で店舗へ連絡することはおすすめできません。

勝手に被害弁償へ行く

被害回復は重要ですが、方法も重要です。
適切な手順を踏む必要があります。

証拠を処分する

被害品やレシートなどを処分することは避けるべきです。

友人や家族と口裏合わせをする

供述の信用性を損なう可能性があります。

実務上の感覚

私がこれまで取り扱ってきた窃盗事件では、
  • 初犯
  • 在宅事件
  • 示談成立
という事情が重なり、不起訴となったケースも少なくありません。
一方で、 「初犯だから大丈夫」 と考えて自己判断で対応し、結果として対応が難しくなるケースもあります。
警察から連絡を受けた段階で相談いただくことにより、適切な対応方針を検討できる場合があります。

よくある質問

Q 不起訴になれば前科は付きませんか。

はい。
不起訴となった場合には前科は付きません。

Q 初犯なら不起訴になりますか。

初犯であることは有利な事情ですが、それだけで不起訴が決まるわけではありません。

Q 被害弁償すれば不起訴になりますか。

被害弁償は重要ですが、それだけで不起訴になるとは限りません。

Q 家族ができることはありますか。

再犯防止の環境整備や生活状況の支援などが重要になる場合があります。

まとめ

窃盗事件では、すべての事件が起訴されるわけではありません。
実務上は、
  • 初犯かどうか
  • 示談の有無
  • 被害弁償
  • 前科前歴
  • 更生環境
などを総合的に考慮して、不起訴となるケースがあります。
一方で、
  • 自己判断で店舗へ連絡する
  • 勝手に弁償へ行く
  • 証拠を処分する
といった行動は避けるべきです。
窃盗事件では、初動対応によってその後の結果が変わることがあります。
警察から連絡を受けた方や、ご家族が対応に悩まれている方は、できるだけ早い段階で弁護士へご相談ください。
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