刑事事件
2026/06/22

不同意わいせつで不起訴になるケースとは|実務上重視される事情を解説

はじめに

不同意わいせつ事件で警察から連絡が来たり、取調べを受けたりした方から、
  • 不起訴になる可能性はありますか
  • 前科は付きますか
  • 示談をすれば不起訴になりますか
  • 初犯でも起訴されますか
といったご相談を受けることがあります。
不同意わいせつ事件は重大な犯罪ですが、全ての事件が起訴されるわけではありません。
実際の刑事手続では、検察官が様々な事情を総合的に考慮し、起訴するかどうかを判断します。
本記事では、不同意わいせつ事件において不起訴となるケースや、実務上重視される事情について解説します。
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不起訴とは

不起訴とは、検察官が刑事裁判を起こさない処分をいいます。
不起訴となった場合、
  • 刑事裁判は行われない
  • 刑事罰は科されない
  • 前科は付かない
という結果になります。
そのため、多くの相談者の方にとって最も重要な目標の一つとなります。

不同意わいせつ事件で不起訴となる主な理由

嫌疑不十分

証拠が十分ではない場合です。
例えば、
  • 被害者供述のみで客観証拠が乏しい
  • 防犯カメラ映像がない
  • 目撃者がいない
  • 当事者双方の供述が大きく異なる
といったケースが考えられます。

嫌疑なし

犯罪の成立が認められない場合です。
例えば、
  • 事実誤認であった
  • 犯行に関与していない
  • 被害申告内容に重大な問題がある
といったケースです。

起訴猶予

実務上、最も多く問題となる類型です。
犯罪事実自体は認められるものの、
  • 前科前歴
  • 被害回復状況
  • 示談状況
  • 更生環境
などを踏まえ、検察官が起訴を見送る処分です。

実務上重視される事情① 示談の有無

不同意わいせつ事件では、示談の成否が重要な意味を持つことがあります。
もちろん、 「示談成立=必ず不起訴」 ではありません。 しかし、
  • 被害回復
  • 被害者感情の緩和
  • 再犯防止への取組
などを示す事情として評価されることがあります。 特に初犯事案では、示談成立が重要な事情となるケースも少なくありません。 示談交渉のメリットなど詳細については、過去の記事もご参照ください。
>>刑事事件における示談交渉のメリットと進め方

実務上重視される事情② 前科前歴の有無

前科前歴の有無は重要な事情です。

初犯の場合

一般的には有利な事情として考慮されます。

同種前歴がある場合

過去にも性犯罪歴がある場合には、厳しい判断がなされる可能性があります。

執行猶予中の場合

執行猶予中の事件は特に慎重な対応が必要です。
早期の弁護活動が重要となります。

実務上重視される事情③ 行為の態様

行為の内容によっても評価は異なります。
例えば、
  • 接触時間
  • 接触部位
  • 犯行態様
  • 計画性の有無
などが検討されます。
個別事案ごとの判断となるため、一概に結論を出すことはできません。

実務上重視される事情④ 被害者の処罰感情

被害者の処罰感情も考慮される事情の一つです。
示談成立や謝罪の受入れによって状況が変化することもあります。
もっとも、被害者感情のみで処分が決まるわけではありません。

実務上重視される事情⑤ 更生環境

検察官は再犯防止の観点も重視します。
例えば、
  • 家族による監督
  • 勤務継続
  • カウンセリング受講
  • 再発防止策の実施
などは有利な事情として提出されることがあります。

不起訴になりやすいケース

実務上、
  • 初犯
  • 示談成立
  • 被害回復がなされている
  • 更生環境が整っている
といった事情があるケースでは、不起訴処分が検討されることがあります。
もっとも、事案によって結論は異なります。

起訴されやすいケース

一方で、
  • 同種前科前歴がある
  • 示談が成立していない
  • 悪質性が高い
  • 被害が重大
といった事情がある場合には、起訴の可能性が高まることがあります。

やってはいけない行動

不起訴を目指す上で、次のような行動は避けるべきです。

被害者へ直接連絡する

証拠隠滅や働きかけと評価される危険があります。

LINEやSNSを削除する

証拠隠滅と疑われる可能性があります。

友人と口裏合わせをする

供述の信用性を大きく損なう危険があります。

自己判断で取調べ対応をする

供述内容は処分判断に大きく影響します。
慎重な対応が必要です。

実務上の感覚

私がこれまで対応してきた刑事事件でも、
  • 示談活動
  • 供述方針の整理
  • 家族対応
  • 再発防止策の構築
を早期に進めることで、不起訴処分に至ったケースが多数あります。
特に不同意わいせつ事件では、警察から連絡が来た段階で相談いただくことにより、より多くの選択肢を確保できることがあります。

よくある質問

Q 不起訴になれば前科は付きませんか?

はい。
不起訴処分となった場合、前科は付きません。

Q 示談が成立すれば不起訴になりますか?

必ずではありません。
もっとも、重要な事情の一つとして考慮されることがあります。

Q 初犯なら不起訴になりますか?

初犯であることは有利な事情ですが、それだけで不起訴が決まるわけではありません。
事案全体を踏まえて判断されます。

Q 警察から連絡が来たばかりですが相談した方がよいですか?

早い段階での相談をおすすめします。
初動対応によって結果が変わることがあります。

まとめ

不同意わいせつ事件では、全ての事件が起訴されるわけではありません。 実務上は、
  • 示談の有無
  • 前科前歴
  • 被害回復状況
  • 更生環境
  • 行為態様
など様々な事情が総合的に考慮されます。 また、
  • 被害者への直接連絡
  • LINE等の削除
  • 口裏合わせ
といった行動は避けるべきです。
不同意わいせつ事件で警察から連絡が来た方や、ご家族が対応に悩まれている方は、できるだけ早い段階でご相談ください。
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