はじめに
ある日突然、警察から- 「○○警察署ですが、お話を伺いたいことがあります。」
- 「窃盗事件について確認したいことがあります。」
- 「一度警察署へ来てもらえますか。」
実際、当事務所にも、
- 逮捕されますか?
- 会社に知られてしまいますか?
- 前科が付いてしまいますか?
- 今から何をすればいいですか?
もっとも、警察から連絡があったからといって、必ず逮捕されるわけではありません。
実務上は、窃盗事件の多くが在宅事件として捜査されるケースもあります。
本記事では、窃盗事件で警察から連絡が来た場合の流れや、逮捕されるケース・されないケース、初動対応について解説します。
窃盗事件で警察から連絡が来る理由
警察から連絡が来る理由は様々ですが、多くは既にある程度の捜査が進んでいます。例えば、
- 店舗の防犯カメラ映像
- 店員の目撃証言
- 被害届
- 現行犯での事情聴取
- クレジットカードや会員情報
- ドライブレコーダー等の映像
実際に、コンビニ、ドラッグストア、家電量販店などにおける店舗内窃盗や万引きに関する相談は少なくなく、防犯カメラ映像や会員情報などをきっかけに警察から連絡が入るケースも見られます。
警察から連絡が来たら逮捕されるのか
結論から申し上げると、必ずしも逮捕されるわけではありません。実務上は、在宅事件として捜査が進むケースも多くあります。
特に、
- 初犯
- 身元が明らか
- 定職がある
- 呼び出しに応じている
- 逃亡のおそれが小さい
在宅事件とは
在宅事件とは、逮捕・勾留されることなく捜査が進む事件です。在宅事件の場合には、
- 自宅で生活できる
- 通勤・通学を続けられる
- 家族と生活できる
もっとも、在宅事件だからといって安心できるわけではありません。
最終的には、
- 不起訴
- 起訴
窃盗事件の一般的な流れ
窃盗事件では、一般的に次のような流れで進みます。① 警察から電話・呼び出し
↓
② 任意で事情聴取
↓
③ 必要に応じて追加の取調べ
↓
④ 検察庁へ送致(書類送検)
↓
⑤ 検察官による判断
↓
⑥ 不起訴又は起訴
事案によっては、この途中で逮捕される場合もあります。
逮捕されやすいケース
次のような事情がある場合には、逮捕される可能性が高まることがあります。呼び出しに応じない
警察から何度も連絡があるにもかかわらず出頭しない場合には、逃亡のおそれがあると判断される可能性があります。証拠隠滅のおそれがある
例えば、- 被害品を処分する
- 証拠を隠す
- 関係者と口裏合わせをする
常習性が認められる
同種前科や余罪が疑われる場合には、慎重な対応が必要となります。やってはいけない行動
被害店舗へ勝手に連絡する
「お金を返せば許してもらえるのでは」 と思い、自ら店舗へ連絡する方がいます。しかし、これはおすすめできません。
示談は、事件全体を踏まえて慎重に進める必要があります。
勝手に弁償へ行く
現金を持って店舗へ行ったり、責任者へ直接謝罪したりすることも避けるべきです。善意であっても、適切な手続を踏まなければ逆効果となる場合があります。
証拠を処分する
被害品やレシートなどを処分すると、証拠隠滅と受け取られる可能性があります。関係者と口裏合わせをする
友人や同僚と話を合わせることは、供述の信用性を損なうおそれがあります。弁護士へ早期相談するメリット
窃盗事件では、早い段階で弁護士へ相談することにより、- 供述方針の整理
- 示談交渉
- 不起訴に向けた活動
- 今後の見通しの説明
特に窃盗事件では、被害回復や示談が処分に影響することも少なくありません。
実務上の感覚
私がこれまで取り扱ってきた窃盗事件では、店舗内窃盗や万引きに関するご相談が多くあります。また、在宅事件として捜査が進むケースも少なくありません。
一方で、
- 自己判断で店舗へ謝罪に行ってしまった
- 被害品を処分してしまった
- 警察からの呼び出しを無視してしまった
警察から連絡があった段階でご相談いただくことで、より適切な対応を検討できる場合があります。
よくある質問
Q 警察から電話が来ました。必ず逮捕されますか?
いいえ。警察から連絡が来たからといって、必ず逮捕されるわけではありません。
Q 在宅事件なら会社に知られませんか?
身柄事件と比べると、会社へ知られる可能性は低い傾向があります。もっとも、事案によって異なります。
Q 店舗へ直接謝罪した方がよいですか?
自己判断で行うことはおすすめできません。まずは弁護士へ相談し、適切な対応を検討することが重要です。
Q 初犯でも起訴されますか?
初犯であることは有利な事情ですが、それだけで不起訴が決まるわけではありません。事件の内容や被害回復状況などを含め、総合的に判断されます。
まとめ
窃盗事件で警察から連絡が来ても、必ず逮捕されるわけではありません。一方で、
- 被害店舗へ勝手に連絡する
- 自己判断で弁償する
- 証拠を処分する
窃盗事件では、初動対応がその後の処分に影響することがあります。
警察から連絡を受けた場合や、ご家族が窃盗事件で捜査を受けている場合には、できるだけ早い段階で弁護士へご相談ください。