はじめに
盗撮事件についてご相談いただく中で、- 「必ず逮捕されるのでしょうか。」
- 「現行犯ではありませんが、後日逮捕されることはありますか。」
- 「警察から電話が来ました。在宅事件になる可能性はありますか。」
- 「会社へ知られずに済みますか。」
盗撮事件では、現行犯逮捕されるケースもありますが、すべての事件で逮捕されるわけではありません。
実務上は、在宅事件として捜査が進むケースも少なくありません。
本記事では、盗撮事件で逮捕されるケースと在宅事件との違いについて解説します。
現行犯逮捕されるケース
盗撮事件では、現行犯逮捕となるケースがあります。例えば、
- 被害者本人にその場で発見された
- 駅員や警備員に取り押さえられた
- 店舗の保安担当者に確保された
- 警察官が現認した
現行犯逮捕された場合には、その後、警察署で取調べが行われることになります。
後日逮捕されることもある
現場で逃げることができたとしても、安心できるわけではありません。例えば、
- 防犯カメラ映像
- ICカードの利用履歴
- ドライブレコーダー
- 関係者の供述
事案によっては、その後逮捕されるケースもあります。
在宅事件になるケース
一方で、盗撮事件では在宅事件として進むことも少なくありません。在宅事件とは、逮捕・勾留されることなく、自宅で生活しながら捜査が進む事件をいいます。
実際に当事務所へご相談いただく盗撮事件でも、在宅事件として進むケースは多くあります。
在宅事件となった場合でも、
- 警察での事情聴取
- 書類送検
- 検察官による処分判断
逮捕されやすい事情
盗撮事件では、次のような事情がある場合に逮捕の必要性が問題となることがあります。警察からの呼出しに応じない
任意の呼出しを繰り返し無視すると、逃亡のおそれがあると判断される可能性があります。証拠隠滅のおそれがある
例えば、- スマートフォンを初期化する
- 撮影データを削除する
- 関係者と口裏合わせをする
身元が判明していない
住所や勤務先などが判明していない場合には、逮捕の必要性が問題となることがあります。常習性が疑われる場合
余罪が多数あることが判明した場合には、慎重な捜査が行われることがあります。在宅事件となりやすい事情
一方で、- 住所が明らかである
- 定職がある
- 呼出しに応じている
- 証拠隠滅のおそれが低い
もっとも、個々の事情によって判断は異なります。
在宅事件だから安心とは言えない
相談者の方の中には、 「逮捕されなかったので事件は終わった。」 と考えてしまう方もいます。しかし、在宅事件であっても、
- 起訴
- 略式命令の対象となる事件
- 公判請求
そのため、在宅事件だからといって安心できるわけではありません。
盗撮場所によって捜査の進み方が異なることもある
盗撮事件では、撮影場所によって捜査の進み方が異なることがあります。例えば、 駅や商業施設などで発生した街頭型の盗撮では、防犯カメラや被害者の供述を中心に捜査が進むことが多くあります。
一方で、 会社や公共施設の女子トイレ、更衣室などで行われた盗撮では、撮影場所が特定されていることから、押収されたスマートフォン内の画像や動画をもとに補充捜査が行われるケースもあります。
また、このような事案では、盗撮に関する罪だけでなく、建造物侵入罪が問題となる場合もあります。
やってはいけない行動
呼出しを無視する
任意の呼出しであっても、無視し続けることは避けるべきです。スマートフォンのデータを削除する
自己判断で画像や動画を削除することはおすすめできません。被害者へ直接連絡する
謝罪したいという気持ちから被害者へ接触することは、新たな問題となる可能性があります。SNSへ投稿する
事件についてSNSへ投稿することは避けましょう。弁護士へ相談せず事情聴取へ臨む
事情聴取での供述は、その後の処分へ影響する可能性があります。警察から連絡を受けた段階で、一度弁護士へ相談することをおすすめします。
よくある質問
Q 盗撮事件では必ず逮捕されますか。
いいえ。在宅事件として進むケースも少なくありません。
Q 現場から帰宅しました。もう逮捕されませんか。
後日逮捕される可能性もあります。Q 在宅事件なら会社へ知られませんか。
直ちに会社へ連絡が行くとは限りません。もっとも、事案によって異なります。
Q スマートフォンを提出した方がよいですか。
個別の事情によって対応が異なります。警察から連絡を受けた場合には、まず弁護士へ相談することをおすすめします。
まとめ
盗撮事件では、現行犯逮捕されるケースもありますが、在宅事件として捜査が進むケースも少なくありません。もっとも、
- 呼出しを無視する
- スマートフォンのデータを削除する
- 被害者へ直接連絡する
- 弁護士へ相談せず事情聴取へ臨む
また、会社や公共施設などで行われた盗撮では、補充捜査や建造物侵入罪が問題となるケースもあります。
盗撮事件では、初動対応によってその後の処分や生活への影響が変わることも少なくありません。
警察から連絡を受けた場合や、盗撮事件について不安を抱えている場合には、できるだけ早い段階で弁護士へ相談することをおすすめします。