刑事事件
2026/07/30

スマートフォンを押収されたらどうなる?|盗撮事件の余罪・画像解析・削除してはいけない理由を弁護士が解説

はじめに

盗撮事件では、スマートフォンが証拠として押収されることがあります。
警察からスマートフォンを押収された方からは、
  • 「スマホの中は全部見られるのでしょうか。」
  • 「昔の画像まで調べられるのでしょうか。」
  • 「余罪まで事件になりますか。」
  • 「スマホはいつ返してもらえますか。」
といったご相談を数多くいただきます。
スマートフォンには、
  • 写真
  • 動画
  • メッセージ
  • 位置情報
  • クラウドデータ
など、多くの情報が保存されています。
そのため、盗撮事件ではスマートフォンの解析が重要な捜査となることがあります。
もっとも、 「画像が見つかった=すべて事件になる」 というわけではありません。
本記事では、盗撮事件でスマートフォンを押収された場合の流れや、余罪の扱い、注意すべき点について解説します。
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スマートフォンはなぜ押収されるのか

盗撮事件では、 撮影に使用したと考えられるスマートフォンは重要な証拠となります。
そのため、
  • 現行犯逮捕
  • 任意提出
  • 捜索差押え
などにより押収されることがあります。
スマートフォンの解析では、
  • 撮影日時
  • 保存画像
  • 動画
  • 削除履歴
  • アプリ利用状況
などが確認されることがあります。

スマートフォンの中身はどこまで調べられるのか

事案によって異なりますが、 スマートフォン内の画像や動画だけでなく、 撮影日時や保存状況なども確認されることがあります。
相談者の方から 「プライベートの写真まで全部見られるのでしょうか。」 というご質問を受けることがありますが、 実際の捜査では事件との関連性があるデータを中心に確認が行われます。

余罪はすべて事件になるのか

ここは非常に多くの方が気にされる点です。 結論からいえば、 スマートフォンから盗撮画像が見つかったからといって、そのすべてが直ちに事件化されるわけではありません。
実務では、
  • 被害者を特定できるか
  • 撮影場所を特定できるか
  • 他の証拠が存在するか
など、様々な事情を踏まえて判断されます。

街頭型と施設型では余罪の扱いが異なることがある

盗撮事件では、 撮影場所によって捜査の進み方が異なる場合があります。
例えば、 駅構内や商業施設などで行われた街頭型の盗撮では、 押収されたスマートフォンから画像が見つかったとしても、 被害者が特定できなければ、その画像だけで直ちに事件化されるとは限りません。
一方、 公共施設の女子トイレ、 会社の女子トイレ、 更衣室など、 撮影場所が比較的特定しやすい事案では、 押収された画像や動画をもとに補充捜査が行われるケースがあります。
また、 このような事案では、 盗撮に関する罪だけでなく、 建造物侵入罪 が問題となる場合もあります。

画像や動画を削除するとどうなるのか

警察から連絡を受けた後、 「今のうちに画像を消した方がいいのではないか。」 と考える方もいます。
しかし、 自己判断で
  • 画像
  • 動画
  • メッセージ
などを削除することはおすすめできません。
場合によっては、 証拠隠滅を疑われる可能性があります。
また、 削除したからといって、 完全に復元できなくなるとは限りません。

クラウド上のデータはどうなるのか

近年では、
  • iCloud
  • Googleフォト
などのクラウドサービスを利用している方も少なくありません。
保存方法によっては、 スマートフォン本体だけではなく、 クラウド上のデータが問題となる場合もあります。
個別の事情によって異なるため、 自己判断で削除することは避けた方がよいでしょう。

スマートフォンは返してもらえるのか

相談者の方から最も多い質問の一つです。
返還時期は、
  • 解析状況
  • 捜査の進行
  • 証拠保全の必要性
などによって異なります。
事件によっては比較的早く返還されることもありますが、 解析が続いている間は返還されないケースもあります。

やってはいけない行動

スマートフォンを初期化する

証拠隠滅を疑われる可能性があります。

画像や動画を削除する

自己判断で削除することはおすすめできません。

メッセージを削除する

LINEなどのやり取りも重要な資料となる場合があります。

被害者を探そうとする

SNSなどで被害者を探すことは避けるべきです。

弁護士へ相談せず対応する

スマートフォンの押収後は、 今後の対応について早めに弁護士へ相談することをおすすめします。

よくある質問

Q スマホの中は全部見られますか。

事案によりますが、 事件との関連性があるデータを中心に解析が行われることがあります。

Q 余罪画像は全部事件になりますか。

いいえ。
画像が見つかったからといって、 そのすべてが直ちに事件化されるわけではありません。

Q スマホはいつ返してもらえますか。

事件や解析状況によって異なります。

Q 画像は削除した方がいいですか。

おすすめできません。
自己判断による削除は避けるべきです。

まとめ

盗撮事件では、 スマートフォンの解析が重要な捜査となることがあります。
もっとも、 押収された画像が見つかったからといって、 そのすべてが直ちに事件化されるわけではありません。
一方で、 公共施設や会社の女子トイレなどで発生した盗撮事件では、 補充捜査へ発展するケースもあります。
また、 撮影場所によっては、 盗撮に関する罪だけでなく、 建造物侵入罪が問題となる場合もあります。
警察から連絡を受けた後は、
  • スマートフォンを初期化しない
  • 画像やメッセージを削除しない
  • 自己判断で対応しない
ことが重要です。
盗撮事件では、スマートフォンの解析結果や初動対応が、その後の事件処理に影響することがあります。
不安がある場合には、できるだけ早い段階で弁護士へ相談することをおすすめします。
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